見知らぬ貸し手が約束より高額の小切手を送り、差額や手数料の振込を求めてきたら、ほぼ間違いなく詐欺です。小切手は後で不渡りとなり、その金額はあなたの口座から引き戻されます。
高額すぎる小切手という典型的な手口
偽の貸し手は8 000ユーロの融資を約束した後、会計担当のミスで9 500ユーロの小切手が発行されたと主張します。そして銀行が気づく前に、超過分の1 500ユーロを振込、郵便為替、プリペイドクーポンで返すよう求めてきます。
お金が先に口座に表示される理由
フランスの銀行は、預け入れた小切手を通常「最終決済を条件として(sauf bonne fin)」入金します。そのため残高はすぐ増えますが、振出銀行は数日から数週間後に小切手を拒絶でき、その場合は入金が取り消されます。
入金取消しで実際に失うもの
偽造小切手が不渡りで戻ると、銀行は入金した全額を口座から引き落とします。詐欺師に送ったお金は取り消しの難しい手段ですでに出ていっているため、損失はすべて自分の負担となり、当座貸越の手数料が加わることもあります。
銀行振出小切手という見せかけの安心
詐欺師が銀行振出小切手(chèque de banque)を好むのは、銀行自身が支払いを保証していると信じられているからです。しかし偽造品は多く出回っており、ロゴの模倣、印刷された透かし、担当者役の共犯者につながる偽の電話番号が記されています。
振出銀行に小切手を確認する方法
銀行振出小切手を確認するときは、券面に印刷された連絡先を使わず、振出支店の電話番号を公式サイトで自分で調べてください。お金を使ったり送り返したりする前に、発行の事実、金額、受取人を確認してもらいましょう。
外国の銀行宛ての小切手
英国、米国、西アフリカの銀行宛てに振り出された小切手は、取立てに時間も費用もかかります。振込ができない海外在住の貸し手という口実は警戒すべきサインで、止められた国際送金を装う詐欺でも同じ手口を解説しています。
Banque de Franceの不正小切手ファイル
Banque de Franceは、主に商店が盗難・紛失した小切手を見つけるために照会する全国不正小切手ファイルを管理しています。個人が直接閲覧することはできませんが、取引銀行の担当者が入金前に疑わしい小切手の評価を手伝ってくれます。
別の手口:公証人費用と引き換えの小切手
原本ではなく小切手の写真だけを送り、郵送前に登録料や保険料を要求する詐欺師もいます。偽の公務員を登場させる手口もあり、個人間融資の偽公証人詐欺で詳しく説明しています。
小切手がマネーロンダリングに使われるとき
不正な出所の小切手を入金し、その一部を第三者に送ると、マネーミュールと呼ばれる資金洗浄の仲介役にされるおそれがあります。善意であっても銀行や捜査機関に説明を求められ、口座が解約されることもあります。
すでにお金を送ってしまった場合の対応
すぐに銀行へ連絡して振込の組戻しを試み、小切手の原本、封筒、やり取りした書面を持って警察署か憲兵隊に被害届を出してください。受け取ったメッセージはPHAROSと、DGCCRFが運営するSignal Consoにも通報します。
本物の個人間融資に求められること
誠実な個人間融資は、書面の契約と記録が残る振込で行われ、過大な額の小切手が使われることはありません。5 000ユーロを超える場合、借り手はformulaire 2062(フランスの融資申告書)で申告する必要があり、詳しくは個人間融資と税金のページをご覧ください。
無料で中立的な支援を受けられる窓口
Info Escroqueriesは平日に0 805 805 817で無料相談を受け付け、Cybermalveillanceのサイトはオンライン詐欺の被害者を案内しています。UFC-Que Choisirなどの消費者団体も、銀行への書面作成や被害届の準備を手伝ってくれます。
見知らぬ貸し手から小切手が届いたときの手順
- 銀行が小切手の最終決済を確認するまでは、一切使わず、どんな金額も送り返さないでください。
- 自分で調べた番号で振出支店に電話し、銀行振出小切手の存在、金額、受取人を確かめます。
- 貸し手に書面の融資契約、確認できる身元、本人名義の口座からの振込を求めます。
- 過払い分の返金、前払い手数料、プリペイドクーポンや暗号資産、郵便為替での支払いはすべて断ります。
- 小切手の原本、封筒、消印、メッセージを保管し、取引銀行の担当者に見せます。
- 小切手が偽物と判明したら被害届を出し、PHAROSとSignal Consoに通報します。
偽小切手で生じうる損失
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 偽の貸し手に送ったお金 | 状況により異なり、数百から数千ユーロになることも多い | 振込が実行されると回収はまれ |
| 取り消された小切手の金額 | 入金された小切手の全額 | 不渡り後に口座から引き落とし |
| 利息と事故手数料 | 銀行の手数料表による、目安 | 取消しで貸越が生じた場合 |
| 銀行による小切手の確認 | 通常は無料、目安 | 振出支店への電話一本 |
| 被害届と通報 | 無料 | 警察署、憲兵隊、PHAROS、Signal Conso |
偽小切手の被害に備えて保管する書類
- 小切手の原本と消印のある封筒
- 入金とその取消しが記載された銀行取引明細
- 送ったお金の証拠:振込依頼書、郵便為替の控え、クーポンの領収書
- 貸し手とやり取りしたメール、SMS、WhatsAppのメッセージ
- 最初の接触に使われたプロフィール、広告、ウェブページ
- 被害届と銀行手続き用の身分証明書と口座情報(RIB)
小切手にまつわる危険信号
- 約束した融資額より高い小切手を受け取り、超過分を振込や郵便為替で急いで返すよう迫られること。
- 小切手は条件付きで入金されただけで後から拒絶されうるのに、口座に表示された残高を信じてしまうこと。
- 銀行振出小切手に印刷された番号に電話して確認し、詐欺師の共犯者とそのまま話してしまうこと。
- 海外在住と称する貸し手が、通常の銀行振込ができないという理由で外国の小切手で支払うのを受け入れること。
- 写真でしか見ていない小切手を受け取るために、送料、保険料、公証人費用を支払うこと。
偽小切手と個人間融資についての疑問
銀行は入金した小切手をいつまで拒絶できますか?
期間は銀行、小切手の出所、拒絶の理由によって異なり、偽造小切手は入金から数週間後に取り消されることもあります。担当者が最終決済を書面で確認するまでは、そのお金は使えないものと考えてください。
善意で偽小切手を入金した場合、責任を問われますか?
善意は考慮されますが、偽の貸し手とのやり取りをすべて保管し、自分で証明する必要があります。速やかに被害届を出し銀行に知らせれば立場を守れます。呼び出しを受けたら、収入に応じて弁護士や被害者支援団体の無料支援を受けられます。
本物の個人の貸し手が小切手で支払うことはありますか?
身近な人が自分の小切手帳から、契約書に記載したとおりの金額の小切手を渡すことはありえます。一方、ネットで知り合った見知らぬ人が過大な銀行振出小切手や外国の小切手を送ってくるのは、典型的な過払い詐欺の手口です。
詐欺師に送ったお金を銀行は返してくれますか?
自分で指示した振込は承認済みの取引とみなされるため、救済手段は大きく限られます。すぐに組戻しを依頼すれば、受取口座がまだ空になっていない場合は成功することもあります。保険会社への請求を含め、その後の手続きには被害届が欠かせません。
