個人でも住宅購入の資金を貸すことはできます。ただしフランスでは、しっかりした書面、できれば抵当権付きの公正証書が必要で、高利の上限を守り、5,000ユーロを超えれば税務当局に申告しなければなりません。
個人による住宅融資が指すもの
多くの場合、親や身近な人がマンションや一戸建て、公証費用を出してくれます。この消費貸借はフランス民法が定めるもので、業者の信用にだけ適用される消費者法の保護は受けられません。
銀行の独占が常習的な貸し手を制限します
通貨金融法は、業として行う信用取引を信用機関だけに認めています。個人が身内に一度だけ貸すことはできますが、ネットで見知らぬ人に住宅融資を持ちかける人物は怪しく、多くは詐欺です。
高額なら公正証書が欠かせない理由
高額の場合、公証人の前で署名する公正証書は確定日付、証明力、執行力を与えます。返済が滞れば、貸し手は判決を経ずに差押えに進めます。公証人の役割は公証人と個人間融資のページで詳しく説明しています。
抵当権と先取特権で返済を確保する
2022年に施行された担保法改正により、以前の資金貸主の先取特権は特別法定抵当権になりました。個人の貸し手は不動産登記機関に約定抵当権を登録することもできますが、公正証書と費用が必要です。
適用される利率と高利の上限
当事者は利率を自由に決めることも無利息にすることもできますが、民法1907条により約定利率は書面に記さなければなりません。また、フランス銀行(Banque de France)が四半期ごとに公表する該当区分の高利の上限を超えることはできません。
税の申告と贈与とみなされるリスク
5,000ユーロを超える貸付は2062様式(フランスの貸付申告用の書式)で税務当局に申告し、受け取った利息は課税されます。一度も返済されない家族間の貸付は贈与とみなされることがあり、ルールは個人間融資の税金のページにまとめています。
銀行ローンと家族からの借入れの組み合わせ
多くの購入者は、銀行ローンに頭金代わりの家族からの借入れを組み合わせます。銀行は金融安定高等評議会(HCSF)が上限を設けた返済比率を審査し、親への月々の返済を計算に含めることがあります。はっきり伝えるのが得策です。
不動産クラウドファンディングは購入者への融資ではありません
不動産クラウドファンディングのプラットフォームは個人の貯蓄を集めて開発業者や不動産業者に貸すもので、自宅を買う世帯には貸しません。AMFが交付する欧州のクラウドファンディング事業者の認可が必要です。
超低金利をうたう個人の住宅融資詐欺
フェイスブックや掲示板サイトの広告が、無条件で2〜3%の住宅資金を約束します。偽の契約書のあと、被害者は届くことのない送金の前に、事務手数料、保険料、公証費用を払うよう求められます。
偽の公証人という典型的な危険信号
詐欺師は公証役場を装い、実在の公証人の名前を使って、資金を解放するための前払いを求めます。本物の公証人が融資の実行のために前払いを求めることはありません。公式名簿で確認し、偽の公証人詐欺も読んでおきましょう。
返済予定表とトラブルへの備え
契約書には金額、期間、利率、各回の返済日、繰上げ返済の条件、死亡や住宅売却の際の扱いを記載します。県ごとの住宅情報センター(ADIL)が資金計画のバランスを確かめる手助けをしてくれます。
署名の前に相談すべき相手
証書と担保については公証人が中心的な相談先です。全国住宅情報機関(ANIL)とADILは住宅資金について無料で助言し、弁護士は複雑な条項を見直してくれます。このサイトは融資を行っておらず、こうした助言の代わりにはなりません。
身内の資金で住宅を買うまでの流れ
- 物件価格、公証費用、工事費、そして銀行ローンや自己資金でまかなう分を洗い出し、正確な必要額を計算します。
- 貸し手と金額、期間、高利の上限を下回る利率、住宅に設定する担保を決めます。
- 抵当権の登録を含む公正証書の貸付証書を、少なくとも民法1376条に沿った借用書を作成します。
- 追跡できる銀行振込で、できれば売買を担当する公証役場の口座に資金を送ります。
- 5,000ユーロを超える場合は2062様式で契約を申告し、毎年受け取った利息を申告します。
- 自動送金で返済を管理し、貸付期間中もその後も明細を保管します。
個人の住宅融資で見込むべき費用
| 項目 | 規模 | 注意点 |
|---|---|---|
| 個人間の利息 | 自由に設定、0%も可能 | 上限はフランス銀行の四半期ごとの高利の上限 |
| 貸付証書の公証人報酬 | 規定の料率、金額により変動 | 目安、公証役場に見積もりを依頼 |
| 抵当権の登録 | 担保元本に比例する税と費用 | 目安、公証人に試算を依頼 |
| 受け取った利息への税 | 一律源泉課税か累進課税を選択 | 現行の税率はフランス税務当局のサイトで確認 |
| 偽の貸し手が求める費用 | 数百から数千ユーロ | 必ず失う、前払いは厳禁 |
証書の作成前にそろえる書類
- 貸し手と借り手の身分証明書
- 物件の売買予約契約書または売買約束書
- 借り手の収入証明と課税通知書
- 公正証書の貸付証書または署名済みの借用書
- 日付入りの返済予定表
- 双方の口座情報(RIB)
- 記入済みの2062様式
- 資金送金の証明
個人間の住宅融資に潜む落とし穴
- 住宅融資を約束する見知らぬ人に、事務手数料、保険料、出金手数料を払うこと。前払い手数料詐欺の典型的な手口です。
- 家族の資金を書面も送金記録もなく現金で渡し、貸付の証明ができなくなり、贈与とみなされるおそれを生むこと。
- メッセージアプリやSNSで連絡してきた自称公証人を、フランスの公証人名簿で事務所を確かめずに信用すること。
- 住宅に担保を設定し忘れ、借り手が家を売ったり破産したりしたときに貸し手が無防備になること。
- 返済が必要な家族からの借入れを銀行に隠し、返済比率の計算を狂わせて、ローンの拒否や見直しを招くこと。
個人間の住宅融資についての質問
親だけで私のマンション購入資金を出してもらえますか?
はい、一度きりの貸付なら禁じる規定はありません。ただし金額、期間、利率を記した書面が必要で、できれば担保付きの公正証書にし、5,000ユーロを超えたら2062様式で申告し、贈与とみなされないよう実際に返済することが大切です。
家族からの借入れは銀行に頭金として認められますか?
銀行によって異なります。返済が必要な借入れは負担を増やし、HCSFが35%に制限した返済比率に含められることがあります。逆に贈与は本当の自己資金になります。担当者に状況を正直に説明しましょう。
住宅を担保に貸すには公正証書が必須ですか?
貸付そのものには必須ではなく、私署の借用書でも有効です。ただし住宅に抵当権を設定するには公正証書が欠かせず、公正証書の執行力は高額の場合に大きな安心になります。
ネット上の偽の住宅融資の貸し手はどう見抜けますか?
異常に低い金利、返済能力の審査がないこと、WhatsAppやFacebookでの連絡、送金前の手数料の要求、銀行や公証人の名前入りの偽造書類が目印です。ひとつでも当てはまれば、やり取りをやめて広告を通報してください。
