治療のために個人から借りる前に、公的医療保険、補足医療保険、社会的な支援をまず使い切りましょう。身内が貸してくれる場合は合意を書面にし、病気の人を狙う偽の貸し手には十分に警戒してください。
個人からの借入れを考えるきっかけになる治療
歯科インプラントや義歯、高性能の補聴器、視力矯正手術、海外での不妊治療、私立病院の超過診療報酬、動物の高額な治療などは、医療保険では十分にカバーされず、数千ユーロの自己負担が残ることがよくあります。
まず実際の自己負担額を確かめる
医師に詳しい見積書をもらい、補足医療保険(mutuelle)に送って補償の範囲を確認してください。100%サンテ(100 % santé)の制度を使えば、決められた等級の眼鏡、歯科補綴、補聴器を自己負担なしで受けられることもあります。
連帯補足医療保険とCPAMの支援
収入によっては、連帯補足医療保険(Complémentaire santé solidaire)が費用の大部分をカバーします。各地の初級医療保険金庫(CPAM)にも保健社会活動の基金があり、書類の審査を経て、とくに高額な治療に一時的な支援を行います。
障害や慢性疾患には別の窓口があります
車いすや福祉用具、住宅の改修には、障害者センター(MDPH)が障害補償給付を認めることがあります。ほかの資金の工面については障害のある人のための個人間融資のページで紹介しています。
手術費を身内から借りるとき
身内が手術費を立て替えるときは、金額を数字と文字で書き、返済予定と無利息か利率かを記した借用書が双方を守ります。5,000ユーロを超える場合は2062様式(フランスの貸付申告用の書式)の提出が必要です。
医療機関に直接支払う
請求書をもとに貸し手が病院や歯科医院へ直接振り込めば、資金の使い道が証明でき、誤解も減ります。多くの医療機関は無利息の分割払いにも応じるので、借りる前にまず相談してみましょう。
募金と借入れ、どちらを選ぶか
重い病気の場合、周りの人は貸すより贈りたいと考えることがあります。オンライン募金に返済義務はありませんが、高額の寄付には税の影響が出ることもあるので、個人間のオンライン募金で知っておくべきルールを確認してください。
ローン保険、AERAS協定、ルモワーヌ法
銀行ローンがまだ選択肢なら、ルモワーヌ法(loi Lemoine)は一定の上限以下の住宅ローンで健康告知を廃止し、AERAS協定は健康上のリスクが高い人の保険加入を後押しします。これらは銀行向けのルールで、個人間の貸付には関係ありません。
詐欺師は病気の人の投稿を探しています
フェイスブックのグループに急ぎの治療の話を書くと、すぐに偽の支援者が現れます。人道的な融資を持ちかけたあと、保険料や国際送金の費用を要求してきます。医療の緊急性こそ、彼らが利用する心理的なてこなのです。
財団を名乗る偽の貸し手
無利息で貸すという慈善団体、宗教系の財団、医療NGOを装う者もいます。団体のRNA番号やSIREN番号、公式サイトを確かめ、入金前にいかなる費用も求められないことを必ず確認してください。
健康情報を見知らぬ人に送らない
診療記録、処方箋、保険証(carte Vitale)、身分証明書は、なりすましにとって貴重な材料です。個人の貸し手にはまったく必要ありません。貸し手の確かめ方は専用のページで説明しています。
困ったときの調停と相談
補足医療保険ともめた場合は、書面で苦情を出したあと保険の調停人に申し立てができます。病気で家計が苦しくなったら、病院やCPAMのソーシャルワーカー、家計相談窓口が無料で適切な支援に案内してくれます。
高額な治療費を段階的に工面する
- 診療行為のコードと公的医療保険の償還額が書かれた、医師の書面の見積書をもらいます。
- 補足医療保険に補償内容を問い合わせ、収入に応じて連帯補足医療保険の対象になるか確かめます。
- 必要であれば、CPAMの保健社会活動の窓口に経済的支援を申請します。
- 病院、歯科医院、補聴器店と直接、手数料なしの分割払いを交渉します。
- 残りを身内が貸す場合は返済予定付きの借用書に署名し、5,000ユーロを超えれば申告します。
- 請求書は医療機関への直接振込で支払い、請求書、契約書、銀行の明細を保管します。
治療のための借入れにかかる費用と支援
| 項目 | 費用 | 補足 |
|---|---|---|
| 見積もりと自己負担額 | 治療内容と保険により異なる | 必ず書面で見積もりを依頼 |
| 医療機関の分割払い | 無利息のことが多い | 目安、医院との合意による |
| 家族からの借入れの利息 | 自由、0%が多い | 上限はフランス銀行の高利の上限 |
| CPAMの支援 | 個別に決まる金額 | 収入の条件あり |
| 偽の人道的な貸し手が求める費用 | 数百から数千ユーロ | 詐欺、決して払わない |
治療費の資金計画に必要な書類
- 医師や医療機関の詳細な見積書
- 補足医療保険の補償内容の明細
- 課税通知書と収入の証明
- 貸し手と署名した借用書
- 支払済みの請求書と振込の証明
- 借入れが5,000ユーロを超える場合の2062様式
健康のことで急いでいるときに避けたい失敗
- 補足医療保険、100%サンテ、CPAMの支援を確かめる前に借りてしまい、本来カバーされたはずの費用まで借金にすること。
- SNSに投稿したあと見知らぬ人が持ちかける人道的な融資に応じ、送金費用や保険料を払ってしまうこと。
- 会ったこともない貸し手に処方箋、診療記録、保険証のコピーを送り、なりすましの入り口を作ること。
- 身内に書面なしで大金を立て替えてもらい、返済中にどちらかが亡くなって相続が複雑になること。
- 海外のクリニックで、条件、通貨、紛争時の管轄を読まずに提携ローンに署名すること。
医療費のための借入れでよく出る疑問
身内に歯科治療費を払ってもらい、あとで返すことはできますか?
はい、ごく一般的な個人間の貸付です。金額、返済予定、利率を記した借用書を作り、歯科医院へ直接振り込んでもらい、5,000ユーロを超える場合は2062様式で申告してください。
CPAMは高額な手術の費用を支援してくれますか?
各金庫には、収入の条件と書類の審査を経て一時的な支援を行う保健社会活動の予算があります。借入れを探す前に、金庫や病院のソーシャルワーカーが申請書づくりを手伝ってくれます。
団体が治療費を貸してくれることはありますか?
患者団体や慈善団体の中には、給付や無利息の信用貸しを行うところがあります。法的に存在するか、登録番号、定款を確認してください。本物の団体が入金前に費用を求めることはありません。
個人間の貸付で健康告知は必要ですか?
いいえ、そのような決まりはなく、個人の貸し手があなたの診療記録を知る必要もありません。貸す前に健康関連の書類や有料の保険を求めてくるなら、詐欺の可能性が非常に高いと考えてください。
