死別の後に個人からお金を借りるのは、生存配偶者向けの給付を申請し、当面の相続費用を整理してからにすべきです。署名した書面と記録の残る振込を用意し、喪中の人を狙う詐欺師にはいっそう警戒してください。
経済的にも精神的にも弱りやすい時期
配偶者が亡くなると世帯の収入は減りますが、家賃、葬儀費用、税金といった支出は続きます。相続の手続きの間、故人の口座が凍結されることもあります。こうした状況では、条件をよく読まずに外からの援助を急いで受け入れてしまいがちです。
借りる前にまず申請すべき給付
状況に応じて、生存配偶者は年金機関に遺族年金を、年齢と所得の条件を満たせば寡婦(夫)手当を、一部の給与所得者であれば医療保険の死亡一時金を申請できます。こうした手続きは、借入れより先に行うのが得策です。
大きな借金をせずに葬儀費用を払う
葬儀費用は請求書を示せば、一定の範囲内で故人の口座から引き出すことができます。生前に加入した葬儀保険でも費用の全部または一部をまかなえます。資金の手当ての方法は葬儀費用の借入れのページで詳しく説明しています。
団体信用保険と配偶者が残したローン
死亡保障の付いた住宅ローンや消費者ローンは、保険会社が完済してくれることがあります。返済のために身内から借りる前に、故人の取引銀行に問い合わせ、契約に定められた死亡保障の適用を求めましょう。
相続を承認するか放棄するかを理解して選ぶ
相続人は、相続を単純承認するか、純資産の範囲で承認するか、放棄するかを選べます。個人の貸し手への債務を含む故人の借金もこの選択に従います。個人間融資に詳しい公証人が資産と負債の見極めを手伝ってくれます。
故人がお金を貸していた場合
亡くなった配偶者が友人や子どもに貸していたお金は、相続財産の債権になります。遺品から見つかった借用書や振込の記録があれば、公証人がそれを財産目録に加え、返済を請求することができます。
子どもやきょうだいの援助も書面に
子どもが一人になった親にお金を貸すのはよくあることですが、相続人の間に摩擦を生むことがあります。金額と返済予定を書面に記し、友人や家族の間の貸し借りのページで貸付と贈与をはっきり区別する方法を確認しましょう。
死別した人を狙う恋愛詐欺
詐欺師は訃報やSNS上の悲しみに暮れる人の投稿を探し出し、親しい関係を築いたうえで融資を持ちかけたり、お金を求めたりします。一度も会ったことのない人からの金銭の要求は、すべて詐欺の試みとみなすべきです。
相続を片づけると約束する偽の貸し手
手数料、公証費用、実行費用と引き換えに遺産を前払いするともちかける者がいます。誠実な専門家がそのようなことをすることはありません。連絡を取る前に信頼できる個人貸し手の確認方法を読み、県の公証人会で公証人の身元を確かめてください。
生存配偶者の申告義務と返済期間
5 000 €を超える場合、配偶者を亡くした借り手も所得申告とともに2062申告書(フランスの借入申告用の様式)で借入れを申告します。遺族年金は審査に数か月かかることが多いため、減った収入に見合う返済期間を選びましょう。
家族の住まいを守る
生存配偶者には住まいに関する権利があり、とくに1年間の一時的な居住権が認められています。公正証書なしに、また自分と相続人である子どもへの影響を理解しないまま、この住まいを個人からの借金の担保に入れてはいけません。
支えてくれる相談先
相続を担当する公証人、年金機関のソーシャルワーカー、市役所のCCAS(地域の社会福祉センター)が生存配偶者を案内してくれます。当サイトはお金を貸さないので、どのような約束も公証人か弁護士に確認してもらってください。
死別後に借りる前の推奨される進め方
- 年金機関、医療保険、銀行に死亡を届け出て、遺族年金や死亡一時金を申請する。
- 何かを返済する前に、亡くなった配偶者が組んだローンの死亡保障を適用してもらう。
- 公証人とともに相続財産の資産と債務を評価し、適切な相続の方法を選ぶ。
- それでも借入れが必要なら、貸してくれる身内と金額、期間、返済予定を記した借用書を作る。
- 自分名義の口座で振込を受け、5 000 €を超える場合は2062申告書で借入れを申告する。
- ネットで知り合った見知らぬ人からの金銭の申し出はすべて断り、試みがあれば当局に通報する。
死別後の個人間の借入れで見込んでおく費用
| 項目 | 目安の金額 | 補足 |
|---|---|---|
| 家族間の利息 | 多くは0%(目安) | 利率を定めても法定上限金利以下 |
| 契約書の登録 | 125 €(目安) | 任意、相続人の間で役立つ確定日付 |
| 公正証書による貸付 | 金額により異なる | 住まいを担保にするなら推奨 |
| 相続費用と公証人報酬 | 相続財産により異なる | 借入れとは別、予算に織り込む |
| 詐欺師に送ったお金 | 取り戻せることはまれ | 恋愛詐欺と偽の貸し手 |
配偶者を亡くした人が借りる際にそろえる書類
- 借り手と貸し手の身分証明書
- 配偶者の死亡証明書
- 公証人が作成した相続人の証明書
- 現在の収入の証明と年金の決定通知
- 署名済みの借用書または貸付契約書
- 借り手本人名義の口座情報
- 借入れが5 000 €を超える場合は2062申告書
配偶者を亡くした人が気をつけたい過ちと危険信号
- 死別の後にネットで知り合った相手が、急に医療の緊急事態や口座の凍結を口実にしたとき、お金を送ってしまう。
- 遺産や融資を解放すると称する外国の自称公証人に、海外送金や暗号資産で費用を払う。
- 死亡保障や相続の選択を確かめずに、亡くなった配偶者のローンを一人で返し続ける。
- 書面なしで子どもの援助を受け、遺産分割の際に相続人の間で争いが起きる。
- 口約束だけを頼りに、公正証書なしで住まいを個人からの借金の担保に入れる。
生存配偶者が抱く個人間融資の疑問
亡くなった配偶者が個人から借りたお金を私が返す必要がありますか?
この借金は相続財産に含まれます。単純承認すれば相続人として責任を負い、純資産の範囲での承認なら受け取った財産の範囲に責任が限られ、放棄すれば責任を免れます。それぞれの選択の結果は公証人が説明してくれます。
私にお金を貸した子どもは、ほかのきょうだいより有利になりますか?
返済された貸付は分割に影響しませんが、返済されていない貸付は贈与とみなされたり、相続財産から請求されたりすることがあります。日付入りの書面と振込による返済が、相続人の間の争いを防ぎます。
口座が凍結されている間、日々の支出はどう払えばよいですか?
共同名義の口座は通常そのまま使え、葬儀費用など一部の支出は故人の口座から支払えます。身内から借りる前に、銀行と公証人に使える金額を確認してください。
出会い系サイトで知り合った人から融資を持ちかけられました。信用できますか?
一人暮らしの人や喪中の人を狙う典型的な詐欺の手口です。融資の話は手数料や口座情報を引き出すための口実にすぎません。連絡を絶ち、身分証は送らず、そのアカウントを通報してください。
